- 上腹部に痛みや不快感などの症状がある
- ピロリ菌検査をしたい
- ピロリ菌感染がある、ピロリ菌除菌治療を行ったことがある
- 喫煙・飲酒をする
- 喉の不快感、飲み込みづらさ、胸焼け、胃痛などの症状
胃がん
searchこのような症状はありませんか?
どんな病気?
ピロリ菌に感染することで生じる「萎縮性胃炎」から発生するのが「胃がん」です。
検査やピロリ菌駆除の菌治療によって胃がん患者数は減少傾向にありますが、罹患者数・死亡者数ともに3位(罹患者数:1位大腸がん、2位肺がん/死亡者数:1位肺がん、2位大腸癌)と多く、依然として日本人にとって対策が重要ながんの一つです。早期のがんはほとんど症状がなく定期検査や検診でなければ発見は困難です。このため、ピロリ菌検査による“胃がんリスク検診”や、“内視鏡による対策型胃がん検診”などが広く行われています。
検査・診断方法
診断のために最も有効なのは胃の内部を直接観察できる「胃カメラ検査」です。
近年では、カメラ技術の進歩によって5mm以下の小さな胃がんも診断できるようになりました。
よく比較される胃バリウム検査も胃がんの発見に有効とされていますが、胃カメラと比べると情報量が少なく、被曝や検査後の便秘などの問題も軽視できないため私はおすすめしていません。最近では胃カメラ時の苦痛を和らげるため安全な静脈麻酔薬を使うことも多く、バリウム検査よりもむしろ楽に受けられるようになりました。
ピロリ菌感染の既往がある人はがんのリスクが高いため、年に一回程度の胃カメラ検査を受けましょう。
治療方法
がんの進行具合に応じて大きく異なりますが、
治療は基本入院になります。
早期胃がんでリンパ節転移の危険が無い場合は、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESDという胃カメラ手術でお腹を切らずに病変部分のみを切り抜く治療)ができます。適応になるのは早期胃がんの中でも限られた初期の病変だけです。原則症状が出ることがないので、定期検査や検診などで発見されない限りESDで切除できるがんを発見することは不可能と言えます。
早期胃がんでもリンパ節転移が疑われる場合には開腹手術が必要になり、さらに実際に転移が見つかれば抗がん剤による追加治療が必要になることもあります。
胃がん治療は発見時の段階によって大きく変わり、早期発見であるほど負担が少ない治療ですみます。
関連リンク
国立がんセンターによる癌統計
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
日本消化器内視鏡学会によるESDの説明
https://www.jges.net/citizen/faq/esophagus-stomach_03